【コラム】パンのクラム

2015.05.27

シルバー世代の考えていること

 

 ベーカリーの顧客対象としてシルバー世代が増えている。全国のどこの場所でもシルバー世代が顧客の重要それもそのはず、人口動態調査を見ても、15歳~64歳の生産年齢人口は減少の一途で、65歳以上の高齢者が増える一方だ。

日本の総人口(平成25年10月)は、1憶2729万8000人で、前年よりも21万3000人も減っている。3年連続の大幅減となる。

シルバー世代は、日本の消費の新潮流といえるし、その消費動向を見誤ると、パンも売れなくなる。

 

 それではシルバー世代はどんな考え方をしているのか。最も大きな関心事は「健康」だろう。そのためには「食事は安ければいいのではなく、よりヘルシーさを求める」「健康を考えて歩くことを心掛けている。そのついでに食事することが多い」「家庭では時間のかかる料理よりも手軽に食べられる方がいい」などの声がある。1人世帯の高齢者も増えていて「買い物に出かけたくても出られないので、家に届けてほしい」というニーズも高まっている。

 

 一方で、20歳代の世代からも目が離せない。若い世代の消費スタイルは、また上の世代とは違っていて、インターネットに慣れ親しんでいるから、買い物はネットを多用。

 若い世代からは「洋服は多少高くても、モノの良いものを買って長く着る」「ほとんどの買い物は「ネットで済ませ、買い物には出かけない」「食事はチェーン店より地場の素材を使う地元の店へ行く」などの声がある。

シルバー世代と若い世代の消費行動に共通するのは、健康志向で、ヘルシーな食や旅行に惜しまずお金を使うこと。

 ベーカリーは、これらの消費行動を踏まえて、対応していく必要がある。

(Y)

※本コラムは2015年5月25日号のパンニュースにて掲載したものです。

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